キャンバスに、水彩絵の具で描く方法
こんにちは、画家の金剛寺です。
水彩絵の具を使って、紙だけじゃなく、キャンバスにも描いてみたい。
キャンバスに水彩絵の具で描きたいけど、なんだかうまく絵の具がのらない?
そんなお悩みにお答えします。
◆用意するもの◆
・油彩とアクリル両方使える兼用キャンバス
・紙やすり 100~150番ぐらいの目の粗さ(紙やすりは無くてもOK)
・紙皿、または陶器などのお皿、またはパレット(胡粉ジェッソを塗るためのもの安価で良い)
◆キャンバスについて◆
キャンバスには「油彩用」と「油彩・アクリル兼用」のキャンバスがあります。
「油彩用」は、油分を含んだ下地材が塗られているため、水彩絵の具ははじいてしまいのりません。
「油彩・アクリル絵具兼用」のキャンバスであれば、アクリル系の下地材を使用している為、水彩絵の具でも描くことが出来ます。
◆お勧め商品 ホルベインACキャンバス◆
コットン(綿)でできた、油彩・アクリル兼用のキャンバスです。
麻のキャンバスより、お手頃価格で買うことが出来ます。
麻に比べて柔らかく、画布にしみ込みやすいので、水彩絵の具でキャンバスに描きたい場合はコットンがお勧めです。
サイズはいろいろあります。
お好みでどうそ。
ただし、そのまま直に描いても、あまりうまく絵の具がのりません。
そこで「胡粉ジェッソ」をあらかじめ塗っておくと、水彩絵の具がのりやすくなります。
胡粉ジェッソは、日本画の胡粉に似せて作ったジェッソ(下地剤)です。
日本画の材料として使われている胡粉(貝殻の粉)が入った、白色の下地材です。
通常のジェッソよりもザラッとした質感が特徴です。
通常のジェッソでは、水彩絵の具をのせても弾いてしまい、あまりうまく発色しません。
胡粉ジェッソは絵の具がしみ込むので、アクリル絵の具や水彩絵の具でのにじみ、ぼかし、薄塗りなどに適しています。
水溶性ですが、乾くと耐水性になります。
盛り上げられる硬練りタイプもあります。
◆使用方法◆
・油彩とアクリル兼用のキャンバスの表面を、紙やすりで軽くやすります。
こうすることでジェッソの食いつきが良くなります。
この工程は省いてもOKです。
・胡粉ジェッソをお皿や紙パレットなどに出し、そのまま薄めずにキャンバスに塗ります。胡粉ジェッソがザラザラしているため、傷ついても問題ないような安価な物がお勧めです。
塗りにくい場合は、平筆や刷毛に少し水を付けて胡粉ジェッソを薄めてみましょう。
平筆や刷毛は、キャンバスのサイズに合わせて選びましょう。
・キャンバスに全体的に塗ったら、乾かします。(1時間ぐらいで乾きます)
1度塗りでも良いですが、2度塗りするとムラがなくなります。
・2度塗りし、乾いたら水彩絵の具で描いてみましょう。
固まると水に溶けなくなります。
いかがでしたか?
胡粉ジェッソは、紙、キャンバス、木などにも塗ることが出来ます。
制作の幅が広がりそうですよね。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
楽しいアートライフをお楽しみください。