【アクリル絵具・水彩絵の具】ガッシュとは?
こんにちは、画家の金剛寺です。
画材屋さんに行くと、アクリル絵の具のコーナーに「アクリル絵の具」「アクリルガッシュ」とあったり
水彩絵の具のコーナーに「透明水彩絵の具」「ガッシュ」などがあります。
「ガッシュ」?
「ガッシュ」って何だろう・・・(。´・ω・)?
そんな疑問にお答えします。
今日は「ガッシュ」についてお話していきたいと思います。
「ガッシュ」とは「不透明な絵具」のことと考えて、ほぼ良いでしょう。
そもそもガッシュとは
ガッシュ(Gouache)フランス語で「不透明な水彩絵の具」を指す言葉です。
イタリア語のGuazzo(水たまり、不透明水彩技法)からきた言葉だと言われています。
ですが、今日、「水彩絵の具」に限らず、アクリル絵の具にも「ガッシュ」があります。
なので
ガッシュ = 不透明な絵具 と考えてよいでしょう。
ちなみに
水彩絵の具には「透明水彩絵の具」と「不透明水彩絵の具」があります。
「透明水彩絵の具」・・・下に書いた線が透けて見える、透明感のある絵具。
「不透明水彩絵の具」・・・下の描いた線が透けない、不透明感のある絵具。
顔料(色のもとになる粉末)+アラビアガム(水を含むとゼラチン状になる)
でできています。
顔料は、それ自体に定着性(紙などにくっつく性質)はありません。
顔料を水で溶いて紙に塗っても、乾くと粉になって飛んでしまいます。
水彩絵の具は、顔料に糊剤としてアラビアガムを混ぜることで、紙に定着するようにできています。
同じものでできているのに、なぜ「透明水彩絵の具」「不透明水彩絵の具」になるのでしょうか?
それは
「不透明水彩絵の具」・・・顔料が多め
に出来ているからです。
タピオカドリンクで例えてみましょう
タピオカ ⇨ 顔料
無色透明なジュース ⇨ アラビアガム
としてイメージしてください。
透明な、同じ容量のカップに
ジュース+タピオカ10個入っている場合。
向こう側が透けて見えます。
これが「透明水彩絵の具」
ジュース+タピオカが30個入っている場合。
タピオカぎっしりで、向こう側が透けて見えません。
これが「不透明水彩絵の具」です。
*ただし、「透明水彩絵の具」であっても全ての色が完全に透明ではありません。
色によっては透けにくい色もあります。
これを踏まえて。「透明水彩絵の具」と「不透明水彩絵の具」の特徴を考えると
「透明水彩絵の具」
・描いた下書きの線が、透け見えます。
・透けるので、修正する(上から違う色を重ねて塗りつぶす)ことは難しいです。
「不透明水彩絵の具」
・描いた下書きの線が透けて見えません。
*水を多く混ぜれば、透けて見えるようにはできます。
・色を塗り重ねても、下の色が透けないので、修正がしやすいです。
この特性は、アクリル絵具でも同じです。
「アクリルガッシュ」と書かれているものは、不透明なアクリル絵具です。
リキテックス ガッシュ・アクリリック プラス 12色 スターターセット PG 1 10ml 価格:5,333円 |
ガッシュと書かれていないアクリル絵具は、色によって透明感のあるものと、不透明な色が混在しているアクリル絵具です。
【画材祭り★期間限定ポイントアップ10倍! 5/1 00:00 ~ 5/1 23:59】 Liquitex リキテックス レギュラー#6 伝統色 12色セット 価格:3,850円 |
絵の具のチューブをよく見ると、「透明」「半透明」「不透明」のように、表記されています。
「ガッシュ」は水彩絵の具にしても、アクリル絵の具にしても
不透明なので、しっかりとした物質感が出ます。
また、修正がしやすいので、何度も試行錯誤して描くタイプの方や
描き込みたいタイプの方にお勧めです。
とはいえ、自分がどんな作品を描きたいかによりますから
仕上げたいイメージに合わせて選ぶと良いでしょう。
やはり実際に描いてみない事には始まりません。
気になる絵の具を「まずは試してみる」のが、良いでしょう。
それでは楽しいアートライフをお楽しみください。