【アクリル絵具・油絵具】中級編 アクリル絵の具と油絵具を併用して制作する方法
こんにちは、画家の金剛寺です。
今日は、アクリル絵具と油絵具を上手く使って、制作する方法をお話しします。
今回のお話は、すでに油絵を何枚か描いたことがある、中級者向けのお話です。
アクリル絵具と油絵具を併用して制作する利点
・油絵具だけで描くより、制作時間を短縮できる
・アクリル絵具だけで描いたより、重厚感が出る
・油絵具だけで描くより 、安く制作できる
このような利点があります。
では具体的に、どのようなことに気を付けて制作したらよいのか詳しく見ていきましょう。
【①キャンバスは「アクリル・油絵具併用」の物を使用する】
キャンバスには、ザックリ言うと
「油彩用キャンバス」と
「アクリル・油彩 併用キャンバス」
があります。
「油彩用キャンバス」は麻で出来ていて、下地にオイルを使用したキャンバスです。
油分がある上に、アクリル絵具をのせると剝がれてきてしまう恐れがあります。
「アクリル・油彩 併用キャンバス」を使用しましょう。
◆お勧め商品◆
ACキャンバス(コットン)
コットン(綿)で出来たキャンバス布です。
・アクリル絵具、油絵具の使用可能。
・値段が安い
・布に油分が吸い込まれるので、ややつや消しの画面に仕上がる
・布地が柔らかいので、あまり力を入れて描いたり、ペインティングナイフを強くこすりつけると、たわむことがある
Trimキャンバス(麻、アクリル樹脂塗料加工)
麻で出来たキャンバスです。
こちらは下地剤に「アクリル樹脂塗料」を使用している為、アクリル絵具も油絵具も使えます。
・アクリル絵具、油絵具の使用可能
・コットン製より、値段が高い
・布地が丈夫でしっかりしている
【②アクリル絵具で描いた上から、油絵の具で描く】
まずはアクリル絵具で描いていきましょう。
アクリル絵具の上に、油絵具で描ことは出来ますが、
油絵具の上に、アクリル絵具で描くことは出来ない
からです
油分のある上に、水分をのせると弾きますよね?
それと同じです。
油絵具で描いた上に、アクリル絵具をのせると剥離する可能性が高いです。
<制作過程の一例>
下書き
⇩
アクリル絵具で描く
⇩
5割ぐらいまでアクリルで描く
⇩
油絵具で仕上げまで描く
このように、5割ぐらいまでアクリルで描いていくと、アクリル絵の具は油絵具よりも乾きが早いので、油絵具で全て描くより制作時間を短縮できます。
また、絵具もアクリル絵の具の方が、油絵具よりも価格が安いため、費用を抑えられます。
下塗りに、カラージェッソなども使用すると、さらに費用を抑えられます。
特に50号以上あるような、大きな作品の制作をするとき、カラージェッソで下地を作ると乾きも早いので便利です。
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もちろん全てをアクリル絵の具で描くのも良いのですが
油絵具にはアクリル絵具にはない
独特の透明感、光沢、色の深み、グラデーションの美しさ
があります。
アクリル絵具や、ジェッソなどと上手く併用できると、油絵の良さを生かしつつ
・制作時間の短縮
・コストを抑える
事が出来ます。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
楽しいアートライフをお楽しみください。