絵を楽しむ

画材店に勤務する画歴20年以上の画家が、お勧めの画材などをご紹介していきます。

【油絵具】初心者必見! 油絵具の「ブラック」の種類と特徴

こんにちは、画家の金剛寺です。

 

前回は油絵具の「ホワイト」についてお話ししました。

今回は「ブラック」についてお話していきたいと思います。

 

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「ブラック」と一口に言っても、油絵具には「色味のある黒」が複数存在しています。

単なる無彩色の「黒」ではなく、白や他の色と混色すると、うっすら青みがかったグレイになったり、赤みがかったグレイになります。

これは顔料の種類が違うためです。

 どんな顔料が使われているのか見てみましょう。

 

【代表的なブラックの種類】

・アイボリブラック

・ピーチブラック

・ランプブラック

・ブルーブラック

 

 

◆アイボリーブラック◆

 

牛, 頭蓋骨, 頭, 死, グランジ, Gnu, 壁, バッファロー, 死んでいます, 動物, 雄牛

 

動物の骨を炭化したものが使われています。

やや赤みのある黒です。

ホワイトと混ぜると、赤茶色系のグレイになります。

昔は象牙(アイボリ)を使っていた為、この名前が付きました。

現在は牛の骨を使っていることがほとんどです。

 

12色セット~などのセットに入っているブラックは、アイボリーブラックが入っていることが多いです。

赤・橙(だいだい)・黄などの温かみのある色(暖色系)を好んで使う方にお勧めです。

 

カビが生えやすいので、描いた作品は湿度の低い場所に保管しましょう。

 

 

◆ピーチブラック◆

 

桃、や、食べ物、熟した、間違った、ジューシーです、あり、生産

 

昔は桃の種を焼いて顔料にしたことからこの名前が付きました。

現在は縮合アリニン系の、合成顔料で作られています。

色味は暖色(赤・橙・黄)と寒色(青緑・青・青紫)の中間である、中性色です。

漆黒度高く、見た目が一番黒いブラックです。

 

 

◆ランプブラック◆

 

ランプ、石油ランプ、ノスタルジア、記録、歴史中間、古代時、夜

油が不完全燃焼した時に出来る煤(すす)が顔料です。

青みのある、ツヤの無い黒です。

ホワイトと混ぜると落ち着いたグレイになります。

 

 

 

◆ブルーブラック◆

ラピスラズリ, 石, ブルー, 宝石, ジュエリー, 鉱物, 瑠璃

 

アイボリーブラック、またはカーボンブラック(油やガスを不完全させて得られる煤)とウルトラマリンの顔料を混合した黒です。

 

ウルトラマリンが入っているため、黒というよりは「黒に近い青」です。

ウルトラマリンは昔、ラピスラズリを粉末にしたものを顔料としていました。

現在は合成顔料のものがほとんどです。

ホワイトと混ぜると、青みが強く出ます。

 

 

いかがでしたでしょうか?

代表的なブラック4つをご紹介してきましたが、メーカーによっては他にも種類があります。

また、同じ名前のブラックでも、メーカーによって色味がやや異なります。

色々試してみて、自分の作品にピッタリのブラックを見つけてみてくださいね。

 

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ここまでお読みいただきありがとうございます。

楽しいアートライフをお楽しみください。