絵を楽しむ

画材店に勤務する画歴20年以上の画家が、お勧めの画材などをご紹介していきます。

【油絵具】初心者必見! 油絵具の「ホワイト」の種類と使い方のポイント

こんにちは、画家の金剛寺です。

 

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油絵具のホワイトが減ったから、補充しようと買いに行ったら

なんか色んな種類のホワイトがある?

どれを買ったらいいの?

 

そんな疑問にお答えします。

 

 

代表的な油絵具のホワイトは4つあります。

 

【代表的な油絵のホワイト 4つ】

・パーマネントホワイト

・シルバーホワイト

チタニウムホワイト

・ジンクホワイト

 

それぞれの使い方のポイントは

「絵の描き初め」⇨「描き途中(中描き)」⇨「仕上げ(上描き)」

までの段階で、ホワイトを使い分けすると効果的です。

 

また、ホワイトの中には、混ぜると変色しやすい色の組み合わせがあります。

これを「混色制限」と言います。

最近の油絵具は、絵具メーカーが頑張って改良しているので、そこまで神経質にならなくても良いようですが、念のため知っておくと良いでしょう。

 

それでは詳しく見ていきましょう。

 

◆パーマネントホワイト◆

初心者の方にお勧めです。

パーマネントホワイトは、「油絵具〇色セット」などのセットに良く入っているホワイトです。

混色するのにちょうどよい白さで、混色制限もありませんので、気軽に使うことが出来ます。

 

 

◆シルバーホワイト◆

描き初め~中描きに適しています。

鉛白を主なベースに作られています。古くからある、伝統的なホワイトです。

多少の透明感があります。

乾いてくると、やや黄味がかった温かみのある白になります。

乾燥が早く、堅牢な皮膜をつくります。

 

混色制限があります。

✖ 鉛系顔料+硫黄系顔料

(硫黄系顔料)ウルトラマリン、コバルトブルー、バーミリオン、カドミウム系など

混ぜると黒変してしまう恐れがあるので注意しましょう。

 

 

チタニウムホワイト◆

中描き~上描きにお勧めのホワイト。

塗りつぶしやハイライトにお勧めです。

やや黄色みのあるホワイトですが、乾くと無機質な感じの白さです。

 

白さの強いホワイトです。

白さが強い為、他の色を混ぜても、なかなか中間色になりません。

あまり混ぜすぎると、乾いた時にまるで白く色あせたように見えてしまいます。

薄塗りでの純白表現や、白く光ったハイライトの表現などに適しています。

混色制限はありません。

 

 

◆ジンクホワイト◆

上描きに適しています。

乾くと青みがかった白さになります。

透明感があり、混色すると美しく発色します。

 

ただし、下描き~中描きに使用すると、剥落、亀裂を起こす可能性が非常に高い為、最後の仕上げぐらいに使用するのが望ましいです。

混色制限はありません。

 

 

 

 

以上が代表的な油絵具のホワイト、4点の特徴です。

メーカーによっては、他にも独自のホワイトを作っているところもあります。

それぞれの特徴をふまえて、ホワイトの表現を楽しんでみてくださいね。

 

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。

どうぞ楽しいアートライフをお楽しみください。

 

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