【初心者必見】他では教えない 初心者に本当に必要なオイル2点
こんにちは、画家の金剛寺です。
油絵って描いてみたいけど、なんだか難しそう・・・
オイルはいろんな種類があるけど、どれを選んだらいいの?
そんな疑問にお答えします。
以前に「【初心者必見】はじめてそろえる油絵の道具 これがお勧め」でもお伝えしましたが、私がお勧めするオイルはこの2点です。
この2点のオイルを、初心者にお勧めしている本やブログは、ほぼ無いと思います。
だいたいは
「ターペンタイン(フランス語でテレピン)」または「ペトロール」
と、
「リンシードオイル」または「ポピーオイル」
を紹介しているかと思います。
確かにオーソドックスで、油絵を理解する上では重要なオイルです。
ですが、私は「作業のしやすさ」に重点を置いて
の2点をお勧めしたいと思います。
なぜこの2点を、初心者にお勧めするのかを詳しく説明していきたいと思います。
まず、オイルには「揮発性油」と「乾性油」があります。
「揮発性油」
・ターペンタイン(テレピン)
・ペトロール
「乾性油」
・ポピーオイル
・リンシードオイル・・・など様々なオイルがあります。
「揮発性油」の特徴
・サラサラとしていて、15分~30分ぐらいで乾くオイルです。
・「揮発性油」には、油絵具をキャンバスに定着力(くっつける力)はありません。
・描き初めに「揮発性油」と油絵具を混ぜて使うことで、キャンバスに絵の具をしみ込ませ、次に使う「乾性油」の定着力を良くします。
つまり、「乾性油」を描き初めに使うことで、後から使う「乾性油」の定着を良くするためのオイルです。
これは絵具の剥離(絵の具がキャンバスから剥がれ落ちてしまう)を防ぐ効果があります。
では、私がお勧めする「オドレスペトロール」とはどんなオイルなのかと言いますと
匂いが無い、無臭のタイプの「揮発性油」です。
揮発性油のお勧め
ターペンタインもペトロールも、石油系のような匂いがします。
しかし、「オドレス」と書かれた商品は、匂いが無い「無臭タイプ」なのです。
「Odorless」の意味は「無臭の~」です
オドレスタイプは、やや乾きが遅く感じられますが、それ以外は通常のペトロールと変わりません。
*ちなみにターペンタインには、「オドレス」タイプは存在しません。
部屋で作業していると、慣れないと匂いに酔ってしまいます。
なので、私は「オドレスペトロール」をお勧めします。
ただし、換気はするようにしてくださいね。
無臭ですが、オイルが揮発しているので、体に良くない気体を吸い込んでしまいます。
頭が痛くなったりするようであれば、窓を開けて換気をしましょう。
ホルベインのオドレスペトロールをご紹介しましたが、他のメーカーの「オドレス」タイプももちろんお勧めです。
「乾性油」のお勧め
【乾性油の特徴】
・乾性油は、絵の具をキャンバスに定着させる力(くっつける力)があります。
・酸素と結合して固まります。
私がマツダの「クリスタルパンドルスペシャル」をお勧めする理由は2つあります。
・乾きが早い
・黄変しない
リンシードオイルやポピーオイルなどの乾性油は、乾きが遅いです。
表面が乾くのに1週間ぐらい
絵具が中まで乾くのに1か月~3か月ぐらいかかります。
絵具を厚く画面にのせると、それだけ乾きが遅くなります。
ちなみに「乾く」と言っていますが、蒸発するわけではありません。
乾性油は「酸素と結合して固まる」、つまり化学反応で固まるのです。
なので、ドライヤーとか扇風機で風を当てても、水彩絵の具のようにすぐ乾きません。
乾かないと、先に塗った絵の具が滑って描きにくかったり
色が画面で混ざりすぎて、濁ってしまったりします。
私も初めて油絵を描いた時、あまりの乾きの遅さに挫折しそうになったことがあります。
乾かないなぁ~
しかし「クリスタルパンドルスペシャル」は、乾きが早いので
表面が乾くまで、早ければ3~6時間ぐらいで乾きます。
また、リンシードオイルだと、黄変(画面上の白色、または淡い色味が黄色味を帯びてしまう現象)の可能性がありますが、「クリスタルパンドルスペシャル」は黄変しません。
乾きが遅い方が、ぼかしやグラデーションがしやすいという利点ももちろんありますし、その辺は好みの問題がありますが
初心者の方には速乾性のオイルの方が、扱いやすいと思います。
以上が
私が「オドレスペトロール」と、マツダ「クリスタルパンドルスペシャル」をお勧めする理由です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
楽しいアートライフをお楽しみください。
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