絵を楽しむ

画材店に勤務する画歴20年以上の画家が、お勧めの画材などをご紹介していきます。

【初心者必見】アクリル絵の具を使った時の、筆の洗い方 

こんにちは、画家の金剛寺です。

 

アクリル絵の具を使ったら、筆がカチカチになってしまった。

ちゃんと洗ってるのに・・・なんで?

 

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そんな経験がありませんか?

今日は、アクリル絵の具を使った時の、筆の洗い方についてご説明していきます。

 

アクリル絵の具は、乾くと「耐水性」水に溶けなくなります。

なので、筆についた絵の具が残ってしまうと、筆がカチカチになってしまいます。

 

筆についた絵の具が、完全に乾いてしまう前に水で洗うようにしましょう。

洗うときのポイントを3つご説明していきます。

 

 

◆ポイント①

水入れ(バケツ)は仕切りがあるものを使いましょう。

できれば3~4つのしきりに分かれた物がお勧めです。

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仕切りの1か所は、筆を洗わない「キレイな水のゾーン」にしておきましょう。

 

例えば上の図でいうと

①は、筆を洗わない、キレイな水のゾーン。

この水は「絵の具に水を足す時」に使用しましょう。

筆を洗った、濁った水を使うと、絵の具が濁ってしまうのでキレイな水を絵の具に足しましょう。

 

②の場所でまずは筆を洗います。

次に③の場所で筆を洗います。

その次に④の場所で筆を洗います。

 

こうして何度かに分けて洗うことで、より筆についた絵の具が落ちやすくなります。

筆を良く洗い、キレイな筆を使うことで、パレットで絵の具を混ぜたりするときに色が濁りにくくなります。

 

◆ポイント②

筆をバケツで洗う前に、筆についた絵の具をぬぐってから洗いましょう。

ペーパータオルや、テッシュ、雑巾などで良いので、まずは筆についた絵の具をある程度ぬぐって、落としてから洗いましょう。

 

そうすることで筆についた絵の具が、水洗いした時に落ちやすくなりますし

バケツの水も汚れにくくなるので、何度も水を交換しに行かなくて済みます。

 

◆ポイント③

もう今日は絵を描かない。作業終了時

バケツの水で良く洗った筆を、セッケンで洗いましょう。

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固形の石鹸でも、液体でも、台所用の洗剤(食器を洗う洗剤)でもOKです。

*注意*

合成の毛(ナイロンなどの毛)の場合です。

アクリル絵の具には、合成の毛の筆がお勧めですが、動物の毛の筆を使っている場合、洗浄力の強い洗剤で洗うと、毛がパサパサになってしまうので気を付けましょう。

 

筆を濡らし、筆に石鹸を付け、手のひらの上で「の」の字を書くようにしながら筆を洗います。

筆の根元を指でつまんで、筆先に向かってしごくようにして、根元についた絵の具を落としましょう。

 

根元に絵の具が残ってしまうと、やはり筆がカチカチになってしまいます。

 

よくセッケンで洗ったら、蛇口から水を少し出し、流水で洗い流していきます。

手のひらを少し窪ませ、手のひらに水がたまるようにして流水を受け止めます。

溜めた水の中で「の」の字を書くようにし、筆についた石鹸を洗い流していきます。

 

ある程度石鹸が落ちたら

今度は流水の真下に筆の根元をもっていき、根元から筆先に向かってしごくようにして、根元についた絵の具を落としましょう。

 

色のついた水が出なくなるまで、石鹸を筆につける~流水で洗う・・・を繰り返します。

 

色のついた水が出なくなったら、布などで軽く水分を拭き、よく乾かしましょう。

 

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ガラス瓶や、鉛筆立てなどを「筆立て」として利用し、立てておくのがお勧めです。

道具箱などに筆をしまう場合は、筆がよく乾いてからしまいましょう。

 

良く乾かない状態で箱にしまうと、筆の根元からカビが生えて、毛が抜ける原因になるので気を付けましょう。

 

ちょっと手間ですが、筆のコンディションを整えておくと、次に絵を描く時も気持ちよく使えるますよ。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

楽しいアートライフをお楽しみください。