【油絵】湿度は大敵! 油絵、キャンバスの保管で気を付けること3点
こんにちは、画家の金剛寺です。
梅雨のシーズンになってきましたね。
今日は、油絵やキャンバスなどを保管する時に、気を付けたいことをお話していきたいと思います 。
◆油絵・キャンバスの保管で気を付けること◆
・湿度の高い場所に置かない
・真っ暗な場所に保管しない
・高温になる場所に置かない
(湿度の高い場所に置かない)
油絵にとって、湿度は大敵です。
湿度が高い場所に油絵を置いておくと、絵の具が剥落する恐れがあります。
適度に風通しの良い所か、エアコンがついていてる部屋などに保管しましょう。
雨の日にあまり窓を開けて換気すると、湿度が上がってしまいます。
油絵を保管する場所では、雨の日はあまり窓を開けないのがお勧めです。
ただ、今は健康のためにも空気を入れ替えた方が良いので、ほどほどに換気をしてみてください。
キャンバスも、湿度が高い場所に保管していると、たわんできます。
(乾燥した場所に置くと、元のピンと張った状態にもどります)
木枠や布にカビが生えたりする場合もあります。
大きいキャンバス(50号~100号ぐらい)の場合、床に置いておくことも多いと思いますが、できればスノコなどを敷いて、風が通るようにしておきましょう。
(真っ暗な場所に保管しない)
油絵を描く時、何のオイルを使うかにもよりますが
リンシードオイルを使用して描いた場合、真っ暗な中にずっと置きっぱなしにしておくと、絵が暗く、くすむことがあります。
(ちなみに「ペインティングオイル」にはリンシードオイルが入っています)
これは「リンシードのいたずら」と呼ばれる現象で、絵をしばらく明るい場所(直射日光ではないけれど、日の光が入る部屋)に置いておくと元に戻ります。
同じように、キャンバス、特に「油絵用の麻キャンバス」の下地には、下地を塗る時にリンシードオイルを使うことが多いので、暗い部屋にずっと置きっぱなしにしておくとなんとなく黄ヤケしたような状態になります。
こちらも明るい場所にしばらく置いておけば治ります。
「アクリル画専用のキャンバス」は、水溶性の下地材を使っているため、そこまで神経質に保管しなくても大丈夫です。
(高温になる場所に置かない)
高温になる場所に油絵を保管すると、発火する恐れがあるので本当にお気を付けください。
近年の日本の夏は、特に異常な高温になるので特に注意が必要です。
絵を描く時に使う、テレピン(ターペンタイン)、ペトロールなどの揮発性油は、発火の恐れがあります。
オイルをぬぐったテッシュや布を、ゴミに出した時、真夏だとそこから発火する恐れもあるぐらい危険です。(生ごみなど、水分のあるゴミと混ぜて捨てましょう)
また、絵の具の乾燥を早めるシッカチーフも、高温の場所で発火する恐れがあるので気を付けましょう。
まだ何も描いていないキャンバスは、そこまで発火の恐れはありませんが、保管に良いとは言えないのでやはり高温になるような場所には置かないようにしましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
梅雨でも楽しいアートライフをお楽しみください。